三重県スタディーツアーの4日目です!

三重県の魅力を発信する行程は本日最終日。
昨日までは海でしたが、今日は森に入ります。

世界の森林を守る活動をしている認証機関「FSC認証」というものがありますが、それを2000年に日本で初めて登録した「速水林業」を訪れました。
ちなみに、生徒たちは学校で「生物基礎」の授業としてライブ中継授業を受けています。

 

林業というと、伐採や植林などによってできる「人工林」の管理も仕事の一つです。
人工林というと、暗くてあまり植物がない場所かな、と思う方も多いかもしれません。しかし、速水林業の人工林は、そうではありません。
案内をしてくれたのは速水林業の代表、速水享さん。

森を見つめるその目は、まさにわが子を見つめているようで、速水さんの森林への愛を感じます。速水さんは、「人工林でも広葉樹林でも、管理次第でいくらでも豊かになる」とおっしゃっていました。

その秘訣は「自然に生えてきた広葉樹を皆伐せず、樹冠と林床の間の空間を、生物が棲めるようにする」ことだそうです。大切なのは人工林か広葉樹林かではなく、どのような管理をするかだと教えてくれました。

もちろんただ口で言っていただけではなく、実際に「検土杖(けんどじょう)」を使って、適切に管理したヒノキの森と、管理がされていない広葉樹の土壌を比較。適切に管理されたヒノキの土壌は豊かな落葉・落枝や腐食土壌層が発達していて、驚きました。こういったことも、現地からでないと伝えられないことですね。

人工林であっても多様な空間を生んでいる速水さんの森は、土もとてもふわふわで、鳥の鳴き声や生物の巣など、本当に自然豊かな環境でした。

授業中に、速水さんが使う、「針葉樹」「広葉樹」「窒素循環」など、教科書で学んでいた用語が出てきて、学校で学んだ「知る」を「使う」時間にもありました。
生徒たちも興味津々で、最初から最後まで質問が止まらず。45分の授業では収まりきらないボリュームで、非常に良い授業となりました。

旅する学校”三重県チャレンジ”での配信授業はこれにて終了です。
オンラインという手段を手に入れ、学びとその繋がりには、大きな変化が生まれたと実感できる旅でした。教育改革の歯車が回る音が聞こえた気がします。

次年度以降、生徒たちが動けるようになったら、またさらに大きな学びに繋がると、期待のできる旅でした!これからも本校の挑戦をお楽しみに!!