新渡戸文化高等学校

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前回も触れた、先月の22日(土)・23日(日)に、岩手県花巻市で開かれた「第2回 INAZOサミット」での出来事です。

このサミットのメインゲストとして招かれ、お話されていたのが、かつてはNHKに所属され朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」や大河ドラマ「龍馬伝」などを制作、独立されてからは映画監督として「るろうに剣心」シリーズ、「3月のライオン」などのヒット作を撮られた大友啓史監督でした。

大友監督は新渡戸稲造と同じ岩手県盛岡市出身ということで、新渡戸稲造の『武士道』にも影響を受けられ、地元岩手めんこいテレビ製作の新渡戸稲造の番組にも出演されています。

サミットの終了後、夕食を共にしたのですが、そこで話されていた大友監督のお話がとても印象に残りました。
大友監督は元々はNHKの職員として番組作りをされていたのですが、独立して映画監督として活躍されています。しかし、それはとても大変なことで、NHKでしたらある程度、作った番組も見てくれますし、営業活動をする必要もありません(大友監督は「朝ドラなんかは、時計代わりに見ている人もいるくらいだから、視聴率が取れて当たり前」とおっしゃっていました)。しかし、映画となるとそうはいきません。お金を払って見に来てもらわないといけないので、そのため、営業活動をしなければなりません。大友監督はその際に、「HPなどネットでの宣伝は最低条件で、興味持ってくれている人は勝手に見てくれる」と話されてました。しかし、映画をヒットさせるには興味を持っていない人も引き付けないといけない訳です。そのためには、営業に「熱量を持った人が足を運ばないとダメ」だということをおっしゃっていました。つまり、気持ちを持った人がアピールしないと興味を持っていない人を動かすことはできないということです。

これは、色々な場面でも当てはまります。授業でもです。歴史嫌いの人を振り向かせられないのは、自分の熱量が足りなかったからではないかと考えてしまいました。少しでも興味を持ってもらえるようにこの“熱量”、つまり“熱い気持ち”を失わない、忘れないようにしなければと自戒しました。みなさんも、自分の伝えたいことが伝わらないと思った時は、自分の熱量が足りていないのかもしれません。ちょっと振り返ってみてください。

 

 

社会科 片岡