冬の澄んだ空気が心地よく感じられた12月21日(日)、新渡戸文化中学校の生徒たちは東京都檜原村にある「フジの森」へと向かいました。私たちが年間を通じて探究しているテーマは「衣食住をゼロから考える」ということ。その大きな挑戦の一環として、いま取り組んでいるのが木材のエネルギーを肌で感じる「ツリーハウス作り」です。目の前にあるのは、この森で大切に育てられてきた樹齢50年の立派な杉の木。その本物の素材を製材し、一つひとつのパーツをのこぎりで切り出し、組み上げていくプロセスは、まさに自分たちの手で暮らしを形にする、またとない機会となりました。


今回の活動で最も大切にしているのは、誰かに与えられた設計図をなぞるのではなく、自分たちでアイデアを出し合い、ゼロからプランを練り、それを自分たちの手で具現化することです。「どうすれば成り立つだろう?」「どんな空間ならワクワクするかな?」と、理想を現実に落とし込む作業には、教科書だけでは学べない試行錯誤や仲間との深い対話が欠かせません。参加した生徒からは「いつも本物に触れる体験ができ、とても充実している。できることなら毎週でも参加したい!」という頼もしい声も聞かれ、森の香りや木材の重みといった「本物」が持つ手触りが、生徒たちの探究心を強く刺激している様子が伝わってきました。
自分たちの居場所を自分たちの手で創り上げる。この経験は、単なる工作の枠を超え、これからの社会を生き抜くために必要な創造力や主体性を育む大切な一歩です。完成に向けて少しずつ形を変えていくツリーハウスのように、生徒たちの心もまた、自然の中での学びを通じて力強く、豊かに成長し続けています。次回の活動ではどんな進化が見られるのか、私たち教員も今から楽しみでなりません。