こんにちは、NITOBE FUTURE PARTNER(NFP)*1の神薗です。

最近の気になるニュースや出来事に関して、新渡戸文化学園の先生にインタビューする企画です。小学生や中学生の皆さんにも楽しんでもらえるようなお話をしてもらいます。

いつもはSDGs*2観点でテーマを設定していますが、今回は10月23・24日に新渡戸祭が近いということで、新渡戸祭でも大活躍の軽音楽部&音楽コースを担当する塚越環先生にお話を伺います!


神薗:塚越先生、こんにちは。先生は今、学校でどんなお仕事をされていますか?


塚越:こんにちは。現在は高校の音楽コースがメインですが、中学校の音楽も担当しています。課外活動では、軽音楽部の顧問とクロスカリキュラムでは音楽コースの生徒たちの担当をしています。

神薗:音楽のご専門だと思うのですが、楽器など専門などあるのでしょうか?

塚越:専門楽器はクラリネットです。

神薗:そうなのですね。新渡戸文化学園との出会いは、どのような感じだったのでしょうか?

塚越:新卒から新渡戸文化学園にいます。音楽の教員になろうと思ったのは、自分の一番得意なことである音楽を活かせる仕事だと思ったからです。そして、大学・高校時代にボランティアで、近くの小学校に訪問して、定期的に授業サポートをやっていたんです。そういったこともあって、教育という世界が常に身近にあったんですよね。しかも、私は友達と一緒にいられる学校という場が好きだったんですね。好きを掛け合わせたら、音楽の先生が一番自分に合う職業だなと感じていました。大学の進路サポートをしてくださっている先生から、こういった魅力的な学校がありますよ。ということで、紹介されたのが新渡戸文化学園でした。一番最初に受かった学校に就職しようと決めていて、その一校目が新渡戸文化学園だったんですよね。

 

神薗:塚越先生の好きが掛け合わさって、お仕事を選ばれたというお話を伺うと、とても羨ましく思います。今、教えてらっしゃる音楽コースでは、どんな生徒さんがいらっしゃって、どんな授業をされているんでしょうか?

 

塚越:新渡戸文化学園の音楽コースは、普通科の中にあるコースであることが大きな特徴だと思っています。ある意味、「専門性に特化しない」ことが強みだと感じています。普通科で学ぶ授業もしっかり行いながら、音楽の基礎部分(ソルフェージュ、ピアノ、声楽、器楽)も丁寧に学ぶことができます。

入学した生徒の音楽ジャンルも様々です。クラシックやポップスの生徒が多いですが、DTM(デスクトップミュージック)など多様です。生徒は1人1台iPadを持っているので、中にはそれを使いこなして楽曲を作っている生徒もいます。1つの専門に特化することなく、幅広い分野を学んだ結果、トランペットが専門で入ってきた生徒が、声楽に興味関心が深まって、学校以外の活動でも声楽を学んでいる生徒などもいます。

神薗:なるほど!普通科にある音楽コースだからこその強みは、「専門性を特化しない」ことが強みというのは、自分の潜在的な興味関心や能力を引き伸ばすことにもつながっているんですね。

塚越:そうなんです。進路も様々で、音楽大学や音楽専門学校に進学する生徒ももちろんいますが、一般の学部や保育などを選ぶ生徒たちもいます。他にも、在学中にも芸能活動に励んでいて、卒業後に本格的にお仕事をスタートする生徒もいますね。

神薗:音楽×〇〇ということで、活動が広がり、進路も様々な掛け合わせで選択がされている印象を持ちました。新渡戸文化学園には複数のコースがありますが、そういった他コースの生徒たちとのコラボレーションもあったりするんでしょうか。

 

塚越:実際に動いているものはないので企画段階ですが、例えば、美術コースの生徒と一緒にミュージックビデオを作ろうということで、音楽コースの生徒が楽曲を作り、美術コースの生徒が映像を作るなどを考えています。他には、音楽コースの生徒が美術部に入っていて、自分自身の中で掛け合わせている生徒もいます。生徒たちの中に、自然と「掛け合わせる」という意識がありますね。 

神薗:それは、面白い活動に発展していきそうで楽しみですね。ここからは、軽音楽部のお話についても伺っていきたいと思います。軽音楽部は今、何名くらいで活動しているのでしょうか?

塚越:現在、15名くらいで活動しています。中学生も入部はできるのですが、現在は高校生がメインで活動しています。新渡戸文化学園の生徒は、プロジェクト活動や他の部活動との兼部、学校外での活動(習い事や予備校等)など、様々な活動をしています。こういったことから練習スケジュールを合わせるのが大変だからなのか、小規模な編成のバンド(2-4名程度)が多いですね。

神薗:確かに、生徒さんたち日々お忙しそうですもんね。ちなみに、誰と組もうといった編成などはどうやって決めているんでしょうか?

塚越:最初に、入部テストがあるんですね。楽器の実力や考えている活動の方向性(例えば、大会に出たい・他の部活動との兼部・習い事との両立など)を総合して審査をします。審査は高2・3年生の3-4名の部員が中心に行います。こういった審査を経てバンドが編成されます。そして、デビューライブというものがあり、それを経て正式に軽音楽部員として認められます。

神薗:審査代表の3-4名というのは、部長とか副部長とかでしょうか?

塚越:そうです。部長、副部長、あとライブ係リーダーという役職もあります。ライブ係は、いわゆるプロジェクトマネージャーのような存在です。軽音楽部はライブでの活動が頻繁にあるので、その事務局担当する係を持ち回りでやりますが、そこを統括する役目ですね。

神薗:新入生の生徒たちは、軽音楽部の存在をどこで知るのでしょうか?
塚越:新学期の時期に、新入生向けの歓迎ライブをやっているんですね。放課後に、20-30分くらい演奏して、勧誘する機会を数回作っています。このライブを見て、カッコいいからやってみたい!という、人が来てくれています。当然ですが、未経験者が多いです。毎年、20名くらい入部するんですが、楽器は毎日練習しないとうまくならないので、多くのプロジェクトや習い事、他の部活などとの兼ね合いの中で活動を頑張っていくのは難しいようで、結果的に残るのは4-5名程度ですね。

神薗:確かに、毎日練習しないとうまくならないですし、他の人と音を合わせることもできないですもんね。ちなみに、塚越先生は初めて軽音楽部の顧問をされたときに、どんな印象を持たれましたか?

塚越:自由な部活だなあと思いました笑。私自身は吹奏楽部出身だったので、かなりきっちりと活動をしていたこともあり、そう思ったんですけれども、今では自由なところが軽音楽部らしさだなと感じています。

自由だからこそ、みんなでしっかり考えて、話し合っています。例えば、顧問になった当時は軽音楽部は、「騒音のする部活」のような印象が学内にありました。「何とかそのイメージを変えたいね。」という話が生徒たちから出てきたんです。そこから発展して、「普段の学校生活からちゃんとしなきゃ。」となりました。そこで出来たのが、部則の「挨拶・礼儀・感謝」で、この気持ちを大切にしようとなりました。

神薗:まさに、自律型学習者を目指す新渡戸文化学園ぽいエピソードですね。自分たちの活動を認めてもらうために、まずは日々の生活をしっかりしようという振り返りになり、部則まで作ってしまうのはスゴイことですね。

塚越:そうなんですよね、生徒たちの中に「ちゃんとしたい」という気持ちがあるんだなということに気づきました。

神薗:その他にも軽音楽部を見ていて、ここがとても魅力だなと感じる部分はありますか?

塚越:お互いのことを、ちゃんと認め合えるところです。お互いに褒め合っている様子をよく見ます。例えば、ライブがあった後に、「この時に、〇〇に気付けたのすごいね!」「あの時の演奏は、すごいよかったよ!」などの言葉をかけあっています。どうしてもお互いの悪い点に目が行ってしまいますが、演奏面や運営面など全てにおいて褒める意見が圧倒的に多いのも、新渡戸文化学園らしいなと思っています。

神薗:まさに、Happiness Creator的な視点で日々も活動されてらっしゃるんですね。軽音楽部は新渡戸祭でも活躍されると思いますが、どんな形で出演されるのでしょうか?

塚越:新渡戸祭の1日目、2日目ともに13時10分から小体育室でライブをやっています。ライブはお申込みいただいて、ご来校いただき会場でご覧いただくことになります。受験生の方は、2日目のみのお申込みになります。また、特設のHPサイトにPR動画も載せようと思っています。


■新渡戸祭特設HPのURL
https://sites.google.com/nitobebunka.ac.jp/2021ntb-school-festival/home?authuser=0

中途半端な演奏は出せないよねと生徒たちが話し合い、部内でオーディションをして選ばれた2バンドが演奏します。激戦の末、勝ち残った2バンドなので、ぜひ楽しみにしてください。評価に関しても、生徒たち自身で評価軸を決めて、採点した結果です。

神薗:それは、貴重な機会ですね。ぜひ、軽音楽部の演奏が気になる受験生にはお申込みいただきたいですね。軽音楽部は、新渡戸文化学園のInstagramやブログの更新も結構頻繁に行って、発信していますよね。

塚越:広報係を作って、積極的に発信をするように心がけています。学園のSNS等は、教員しかアップできないので、私のほうでサポートを行っています。生徒はもちろんですが、保護者の方もよくご覧なられていて、「こんな活動やっているんですね」とお声かけてもらったり、受験生の方からも「学校のインスタ見ました!」と声かけてもらえているので、外部の方々に発信が届いているという実感があります。

■新渡戸文化学園Instagram
https://www.instagram.com/nitobebunkajh/?hl=ja

■新渡戸文化学園ブログ
https://www.nitobebunka.ed.jp/blog/

神薗:学内での信頼だけでなく、学外からの信頼も獲得されていて、まさに新渡戸文化学園の課外活動の目玉になっていますね。最後に、新渡戸文化学園にチャレンジしたい!と思っている小学生・中学生へメッセージをお願いします。

塚越:新渡戸文化学園は色々なことにチャレンジができる学校です。やりたいことがあるお子さん、やってみたいことがあるけど一歩踏み出せないお子さんに向いている学校です。先生方もとてもあったかくて、アットホームな学校だと思います。一歩踏み出すことに、不安を感じている人でもチャレンジしていける学校です。ぜひ、そういったお子さんに来てほしいなと思っています。

神薗:本日はお忙しい中、ありがとうございました!

 

*注1「NITOBE FUTURE PARTNER」とは?

https://nitobebunka.ac.jp/comprehensive/post-1786/
様々な分野の第一線で活躍する社会人が、副業人材として学校の教育活動に参画している。

*注2「SDGs」とは?

https://nitobebunka.ac.jp/about/sdgs/
持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。

17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。

SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます