東京駅から新幹線で新潟を経由、特急「いなほ」で山形県鶴岡市へ。その名のとおり稲穂がそよぐ景色が車窓から見られ、日本海の白波が荒々しく打ち寄せる景色が現れれば生徒たちから歓声があがる。
 鶴岡からバスで出羽三山の宿坊「三山大愛教会」へ到着。精進料理を頂く。色彩豊かで、どれも素材の味わいが楽しい。胡瓜の酢の物、くるみ豆腐、あんこ餅、紫蘇巻き、巻き油揚げとぜんまいの煮物。肉や魚がなくても味わい深くごはんがすすむ。さすが米どころ庄内平野だけにコシと甘みが強い。温海かぶの赤かぶ漬けと味噌汁だけで何杯でもいけそう。ほとんどの生徒が完食している。
食後は頭に宝冠という白頭巾を巻いて羽黒山に参拝する山伏体験。山頂まで続く2446段の石段は雨で苔に滑りが出て気をつけながら登る。かなりハードだが、先導する山伏の法螺貝と、子どもたちが気合いを入れオオー!と叫ぶ声があたりに響く。さすが中学生は元気だ。途中で雹が降り、風に煽られた樹齢数百年の杉並木がザワザワと鳴る。そんな神秘的な雰囲気をあじわいながら約1.5時間ほどかけて登った。
 明日からはコース別のため、それぞれのグループごとに分かれて宿へ。タクシーや宿舎で熊の話が出て、熊も人間が怖いから目を離さずゆっくり下がれば退散するとのこと。もともと熊がめずらしくないながらも、最近は多いという話だ。地元ではどの人も熊について詳しく、淡々と対応しているようだ。宿の外は雨と風の音が聞こえる。こんな時は山に身を潜めるのだろうか。