最終日は、この三泊四日の学びをプレゼンする日です。

徳島のスタディーツアーは、事前に徳島について調べたり、地域特色をテーマで探求することをあえてしませんでした。
インターネットで調べて出てくる文字や写真の前情報よりも、現地で子どもたち自身が全身で感じるものを大事にしたいと考えたからです。

都会と地方の良さや違いについて、それぞれの生活、生きている人を知ってほしい、現地のそらの郷スタッフの方との最上位目標が一致したので、そのような進め方をしてきました。

発表を聞くと、子どもたちがそれぞれに感じたものがあり、『生きることとは?生活することとは?』という大きなテーマの中で、自分の足元や掌に感じた感触を見つめている様子が感じられました。

「全員で寝っ転がって星空を見ました」

「いずれ、みんながいなくなる、過疎化という言葉は知っていたけど、遠くの出来事と何処かで感じていた。この4日間でどうやったら徳島に人が来るか、加速させずにできるか、答えは出なかったけど考えることができた」

「食べものや飲みものの価値を考え直す機会になった、食べものは育て、飲みものは山の水を濾過して、結構手間がかかることなんだけど、本来それくらい手間がかかることなんだろうな」

「東京だとコンビニやスーパーで、でも本当は簡単に手に入るものじゃなくて簡単に手に入ってしまうから、使い過ぎてしまったり捨ててしまったりするのかな」

「東京は用意されているものを消費して生活している、徳島と比較はしたけど、その場所にあったやり方でできることをやること」

「生きることとは、健康であること、元気でいること、食べる・寝る・協力する・助け合うこと」
「生活することとは、働いてお金を稼ぐこと、自然とのつながりを忘れないこと」

初日からあっという間に地元の方と触れ合って緊張は解け、みんな「ばあちゃん、じいちゃん」と本当の孫のように過ごしていました。

東京の生活では見えにくかった<生きること、生活すること>の連綿と紡がれてきている歴史の一部分を知り、この度を労力・時間をかけて支えてくれた多くの人たちから、これからの日本の未来を作っていってほしいという熱い思いを胸に受け、帰路につきました。

ご協力いただいた地元の皆様、ツアーの関係者様、保護者の皆様、ありがとうございました。