本校では今年度からスタートした新課程科目「歴史総合」の授業で、江戸幕府の対外政策をテーマにディベートを行いました。
ディベートの題材は「鎖国と呼ばれている政策の是非について」。グループを4つに分けて、メリットを主張するグループとデメリットを主張するグループを2つずつ作り、メリット派とデメリット派で意見を戦わせ、ディベートに参加していないグループの生徒は、どちらのグループに説得力があったか判定してもらいました。
生徒たちによると多くがディベートは初めてだと言うことで、途中詰まってしまうなど、上手く進まない場面もグループによってはありましたが、驚いたのは生徒たちが調べて根拠として主張した内容です。教科書の記述や資料集掲載の史・資料には政治や経済的な内容が多いのですが、生徒たちは現在のコロナ感染症と結びつけて、伝染病の海外からの流入やワクチンについて(コレラや天然痘ワクチン接種などにあたる)や江戸時代に形成されていった歌舞伎や浮世絵などの日本文化、島国根性などの精神性にまで言及して討論が展開されていました。ディベートによって、教員の想定や教科書の枠を超え、幅広い内容で議論をし、その内容を共有出来たことは、教員側からしても大変勉強になる、生徒たちからも教えられた授業になりました。